Winter Gleam

一年の最初の光が海を赤く染める。

夜明け前から潮位を確認し、水平線が雲に隠れない位置まで歩いて構えました。温度差でレンズが曇らないようヒーターを使い、海霧の柔らかさをそのまま写し取っています。

霧が金色の風となって砂浜を撫でる。

海霧が動く速度に合わせ、1/160秒で細かな粒子を止めました。砂浜のハイライトが飛ばないよう露出を落とし、冷えた空気の透明感を残しています。

光の道が波の拍動を導いていく。

太陽が高くなる前にローアングルから波頭を拾いました。反射のラインが綺麗に伸びる角度を探り、波のタイミングと揃うまでシャッターを数枚重ねています。

雲が夜を抱きしめたまま色を変える。

雲の層が分厚かったので、露出ブラケットを最小限に抑えRAWで粘りました。海岸線のディテールが失われないよう、ホワイトバランスを少しだけ暖色に寄せています。

雪面を切り裂く一瞬が冬の疾走感を描く。

ライダーと無線で合図を取りながら、逆光でスプレーが最も輝く角度を合わせました。高速シャッターで雪の粒を止め、背景の樹木が煩雑にならない位置まで移動しています。

ターンの軌跡が白紙の上に筆跡を刻む。

直前の滑走でついたラインを活かすため、雪面を踏み荒らさないよう遠回りしてポジションを取りました。粉雪が均一に舞う風待ちをし、連写で軌跡の最も美しい瞬間を選んでいます。

逆光のシルエットが冬の濃度を引き締める。

太陽を背に滑ってもらい、人物の輪郭をシンプルに切り取りました。雪面が飽和しないよう露出をさらに-0.7EV下げ、青い影のグラデーションを強調しています。

白銀の森に刻まれた軌跡が旅の地図になる。

ゴンドラの始発で山頂に上がり、誰のトラックも入っていない斜面を待ちました。複数カットを重ねず一枚で仕上げ、雪面の立体感が出るようコントラストを丁寧に調整しています。